血眼

血眼


この場所で居たいけど、少し歩いてもみたい。
僕の10代の頃はずっとそんな感じで、一言で言うと内省的だった。みんなが各々自分のペースで歩き始めているのが分かってきた時、「お前も動け!」と催促されているようで、ひどく億劫だった記憶がある。

雨の日は、いつも溜まり場にしていたコンビニには誰も居なくて、世界がずっと動いていないような安心感を覚えた。
その安心感は、雨が止むのと同じ頃に消えていって、またすぐに催促がはじまっていた。
ネガティブなことのように聞こえるかもしれない。
だけど、当時を振り返ってみると、あの安心感がどれほどまでに毎日をエモーショナルなものにしてくれたか。
「雨の日に聴きたくなるようなバンドになりたい」と彼女たちは言っている。
彼女たちの音楽には単調な安らぎでは無く、浮世離れした理想とともに、ヒリヒリとした初期衝動がある。
あの時の、安心感と焦りのエモーションを、彼女たちはそのまま歌っている。
HP